T様邸 キッチンリフォーム

LDKは家の中で1番広いスペースを使う場所です。
この住宅は平成初期のころに建った建物で、その当時の建築家の工夫やアイデアを随所に感じられる建物でした。
キッチンの作りはコの字型になって居て、洗い場の正面は対面式のカウンターがついた作りとなっていました。
この当時には珍しく、とてもモダンな作りだったと思います。

このリビングルーム改修工事の相談を受けて、どんな提案がよいかすぐに答えが出ませんでした。
最初にこの部屋を見た時、広い部屋だと思ったと同時にコの字型のキッチンの南側の壁の中には、抜いてはいけない柱がある事に気づきました。
大黒柱です。

よく床の間にある床柱が大黒柱だと思いがちですが、ほとんどの床柱は飾りの様なものであの太さや形は特に必要ないものが多いです。
この壁の中に隠れた大黒柱を活用して、新たな間取りを提案することが必要だと感じました。
これからの生活を考えると動線の良い間取りを提案する事が1番だと思い、コの字型のキッチンを撤去してI型(アイ型)のキッチンを設置する提案し、採用して頂きました。

大黒柱の隠れている壁を耐震補強し体力壁にしてカップボートを設置することにしました。
カップボートの上には電子レンジや炊飯器、トースターやポットが収まる予定です。
そして、そのさらに上には棚を2段設けて、1段目には生活で必要な物を、2段目にはWi-Fiのルーターなどを置ける様に設置してあります。
キッチンの横にダイニングテーブルを設置すれば、食事の用意と片付けが効率よく行うことができます。

これで今までとはガラリと変わった生活が始まります。
新しい動線が出来てカップボートの周りを回って散歩したり、リビングルームで運動も出来る楽しい空間になったと思います。

建築データ

  • 所在地:群馬県太田市
  • 工事種別:リフォーム
  • 主要構造:木造